櫻田武です。
心に残っている出来事として、次のようなことをお話しになった支援員さんがいました。
>>>>>>
とても暴言が多いお子さんでした。
でも、そのお子さんと長く付き合ううちに、時には丁寧な言葉を使っている事があることに気付きました。
なぜかな、と考えてみたら、私が休み時間に一緒に遊んだり、丁寧に話を聞いたからだと分かりました。
その後、「うるせえ、あっち行け」と暴言を吐きながら、私のスカートを引っ張っていることにも気付きました。
(口から出る言葉と本心が違うんだな。)と見方を変えたら、私の指示もよく入るようになっていきました。
これが、一番心に残っている出来事です。
>>>>>>
この支援員さんは、教員免許を持っていません。
カウンセリングの勉強をしているわけでもないと思いますが、自然と「ブリーフ・セラピー」を行っています。
うまくやれていることを、カウンセリング理論の中のブリーフ・セラピーでは「例外」として定義しています。
支援員さんは、「よい例外」を見つけた後、「なぜ、その例外が生まれたのか」を推測しました。
この作業は「例外の責任追及」と言います。
支援員さんは、自然に「例外の責任追及」を行って、「支援のヒント」を見つけていますよね。
とてもすばらしいですし、教師として学びたいことだと思いました。
これまで、学校訪問や研修会で、支援員さんたちともたくさんお話をする機会がありました。
面接官として質問をすると、お話してきたことやお願いしてきたことを自分の中で消化して、自分の体験や考えとしてお話してくれる方が多くなりました。
面接の仕事は、あまり好きな方ではないのですが、そんな話を聞くとうれしい気持ちになれます。
それでは、また。
今日もありがとうございました。
>>>>>
“問題行動の意味”にこだわるより“解決志向”で行こう (ほんの森ブックレット) (日本語) –森 俊夫
1時間で読める手軽さ。何度も笑ってしまうおもしろさ。そして、思わず考え込まされる奥の深さ。
ブリーフセラピーのエッセンスがこの小冊子に詰まっています。
また、本書は「問題」をどうとらえるかを解説することにより、カウンセラーの姿勢(基本的スタンス)を確立するための様々なヒントを提供しています。
Comments