櫻田武です。
「コミュニケーション」という言葉は、とてもよく使われますが、曖昧な使い方をしていることも多いのではないでしょうか。
日本LD学会では、コミュニケーションを次のように定義しています。
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コミュニケーションとは、ことばあるいは他のさまざまな手段による人間相互の交流と理解のプロセスである。
それは、話し手と聞き手との間に交わされる伝達のプロセスを含むものである。
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発達障害のある子供のコミュニケーションに関わりの深い言語学の分野は、次の４つです。
１音韻論：言語の音韻的成り立ちについて研究する分野。LDとの関連が深いです。音韻の発達が絡むからです。
２意味論：ことばのもつ意味について研究する分野。文脈や状況に関係なく、物とことばの関係に関する内容です。「りんご」そのものと「りんご」ということばの関係です。
３統語論：言語の構造について研究する分野。統語とは、文の中で語を配列し文を構成する規則のことです。単語と単語の関係から生じる意味範囲かを考えます。
４語用論：具体的な文脈の中で文が使われた時に有する情報を扱う分野。ASDとの関連が深いです。社会的コミュニケーション障害と深く関連するからです。「りんご」と言った時の文脈によって、「りんごが欲しい」なのか「りんごがあった」なのか、意味が変わります。
教師は、意味や統語のところが弱いと言われています。
例えば、「ブランコ、遊ぶ！」と言った子供に対して、（言葉を話せるから大丈夫だな）と思ってしまいがちです。
実は、「ブランコ、遊ぶ」は、二語文ですので、２歳程度の言語発達しかないのです。
それでは、また。
今日もありがとうございました。
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