【主体的・対話的で深い学びにとらわれる必要はない?】#主体的 #対話的 #深い学び #0328

櫻田武です。
新学習指導要領に初めて、「どのように学ぶか」という視点が示されました。
それは、「主体的・対話的で深い学び」です。
「主体的・対話的で深い学び」は、「どのように学ぶか」に対する、文科省が提案した「方法」です。
「原理」とは、物事の本質(エッセンス)を押さえたものであり、誰しも丁寧に考えていけば、なるほどそうだなと了解できるものです。
そして「方法」とは、特定の状況で特定の目的を達成する手段です。
そういう意味では、方法とは特定のもので、本来例外がないものです。
だから方法とは、つまりどういうやり方がよいかは、どういう「状況」で、何をしようとしているかという「目的」と無関係に考えることはできません。
したがって、「正しい方法」にとらわれる必要はないのです。
方法の有効性は、状況と目的に照らして考えればよいのです。
学校においては、「状況」の真ん中はもちろん「自分のクラスの子供」です。
つまり、他のクラスの子供や他の先生方には「良い方法」であっても、「自分のクラスの子供」には合わないかもしれないのです。
もう一度言いますが、「主体的・対話的で深い学び」は、「どのように学ぶか」に対する、文科省が提案した「方法」です。
なぜ文科省が初めてといえるくらいに、学習指導要領に「方法」を明記したのかと言いますと、1つには予測不能な社会がすでに始まっていることと、2つ目には、これまで学力向上に効果があったと思われる授業に、「主体的・対話的で深い学び」があったからです。
しかしこれも、状況と目的に照らして考える必要があります。
状況を踏まえて本当の目的を達成するためには、時には、「受動的・独黙的」な学びがあってもいいのです。
なんどもお話ししますが、「主体的・対話的で深い学び」は目的ではなく「方法」だからです。
目的は「学びに向かう力、人間性等の涵養」「生きて働く知識・技能の獲得」「未知の状況にも対応できる思考力・判断力・表現力等の育成」であり、新しい時代に必要な「資質・能力」の育成です。
つまりは「生きる力」の育成です。
「主体的・対話的で深い学び」にとらわれすぎてはいけません。
鳥の目で俯瞰して見ることが時には大切ですね。
ちなみに、「主体的・対話的で深い学び」という言葉が学習指導要領で使われるのは、「主体的・対話的で深い学びに向けた授業改善」というワンセットの部分のみで、「主体的・対話的で深い学び」という部分だけでは使われていない、というお話を聞きました。
新学習指導要領の10年間、「向けた授業改善をしていけばいい」ともいえます。(笑)
今日もありがとうございました。
それでは、また。
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*このVは、ちょっと古いけど、かなり勉強になりました。
「たった一度の人生を変える勉強をしよう~藤原和博氏」
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https://sakuradasite.wordpress.com/2020/06/21/
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