櫻田武です。
兵庫教育大学で教育工学を研究されている小川先生が、日本LD学会全国大会でこんなことを話されていました。
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学習指導要領は、バージョン1の「勉強」からバージョン2の「学習」となった。
次の学習指導要領は、バージョン3「学びの時代」となるだろう。
それは、人間としての強みを生かす教育である。
そのためには、意欲を高める必要がある。
そして、ICT環境の整備は前提として、一人一人の特性に合った教育が必要となる。
なぜ、意欲なのか?
困りとしんどさ(辛さ)は違う。
困り=主体性がある
しんどさ(辛さ)=主体性(意欲)がない
やりたいけどできない、どんだけがんばってもできないのがしんどい(辛い)状態。
たとえば、書き障がいのある児童が板書をノートテイクするのは、しんどい(辛い)状態。
しかし、作文をワープロで表記するために、ローマ字入力を覚えて練習するのは、困りの状態。
ワープロでローマ字入力ができたら、作文が書けるという見通しがもてるから、克服しようと頑張れる。
つまり、ストレスは2種類に分類できる。
適度な困りは、成長のためのPositive Stress
過度なしんどさ(辛さ)は、成長を阻害するNegative Stress
困りは与えないといけない。
頑張れば嬉しいゴールがPositive Stress。
頑張ってもできないのがNegative Stress。
Positive Stressはどんどん与える
Negative Stressは解消する
書き障がいの子供は、ワープロでローマ字入力ができるようになって、今度は、何を書こうかに困った。
困りがようやく内容に直面できた。
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なかなか、面白いお話しでした。
小川先生自体も面白そうな方でした。
よく、「どこまで優しくしたら・・・」みたいな話になりますけど、分かったような気がします。
それでは、また。
今日もありがとうございました。
◆今回の櫻田の推し本
「捨てられる教師 AIに駆逐される教師、生き残る教師 (SB新書)」・・石川一郎 (著)
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