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執筆者の写真Takeshi Sakurada

【愛を感じるASD】#ASD #自閉症スペクトラム #特別支援教育 #ユニバーサルデザイン #あきたUD #スマイルスタディ基金 #0430


櫻田武です。


【青年期以降の自閉スペクトラム症者における「強み」理解の特徴】という論文を読みました。

(広島国際大学 古長治基 特殊教育学研究,57(4−5),207-218,2020.)


研究の目的は、青年期・成人期ASD者の「強み」(Character Strength:CS)に対する自己理解の特徴を定型発達者との比較から検討することです。


この論文によると、ASD者が自分で強みと感じられるものは以下の項目です。


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「人間性」:愛する力・愛される力→私は、他の人からの愛を受け入れることができる


「正義」:チームワーク→私は、グループの一員として、全力を出して働く


「超越性」:感謝→私は、いつも私の世話をしてくれる人たちにお礼を言っている


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逆に、ASD者が自分で強みとして感じられないものは以下の項目です。


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「知恵と知識」:見通し→私は、いつも物事をよく見て、幅広く情勢について理解している


「人間性」:社会的知能→私は、どのような状況であっても、それに合わせていくことができる


「正義」:リーダーシップ→グループ内では、私は、誰もが仲間であると感じることができるように気を配っている


「節度」:寛大→私は、いつも過去のことは過去のことと考えている


「超越性」:審美心→私は、誰かの素晴らしさに触れると涙が出そうになることがある


「超越性」:ユーモア・遊戯心→私は、笑わせることで誰かを明るくする機会があると嬉しい


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「ASD者の自己理解の特徴として、ソーシャルスキルを軸に対応していかなければならない文脈においては自己評価が低下するものの、そうではない情緒的で温かい関係性が軸になるような文脈においては、適切にそれを認知し、自己評価に反映させていると考えられる。」


「本研究においては他者との関わりの中でも、能力やスキルなどを用いる社会的関係性か、サポートの認知などの情緒的関係性かによって、自己理解のあり方に変化が見られることが示されたといえる。」


古長先生は、上記のように述べています。


「ASDの子供たちは、他人の気持ちが分からない」と簡単に言いますが、本当は周りの温かい愛を感じ、感謝の気持ちを持っていることが分かります。

障害名で子供を見るのではなく、一人の人間として目の前の子供を理解しようとして理解することが大事だと、改めて思い知らされます。


それでは、また。


今日もありがとうございました。


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