櫻田武です。
前回のメールについての回答です。
今の世界はどうなっているのかについて、集めた情報を、いろんな情報から7つに要約したものをお伝えします。
1、人口増加(地球に暮らす人間の数)
2、経済格差(富める人・貧しい人)
3、食糧格差(食べられる人・食べられない人)
4、健康格差(健康に生きられる人・病気になる人)
5、資源不足(森林・生物種・地下資源)
6、環境汚染(大気・水・土壌)
7、気候変動(温室効果ガス・地球温暖化)
以下、情報です。
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1、現在、地球上には77億人が暮らしている。
毎日20万人ずつ増加しており、2100年には112億人に達すると予測されている。
2、しかし、現在3人に1人は相対的貧困(日本だと年収175万円以下)に陥っており、10人に1人が1日1.9ドル(1日208円)以下という極度の貧困で暮らしている。
日本では10人に9人以上が自分の生活に貧困を感じている。
ちなみに、オックスファムの年次報告書(2018年)によれば、2017年、世界で新たに生み出された富の82%が世界の最も豊かな1%の人々の収入となり、世界の貧しい半分の37億人が手にした富の割合は1%未満だった。
3、また、現在、1年で世界人口の2倍近くを養えるほどの穀物生産ができていながら、毎分17人が飢餓で亡くなっており、9人に1人はいまだに毎晩空腹を抱えたまま眠りについている。
一方で、3人に1人は肥満や過体重に陥っており、2015年には太り過ぎが原因で400万人が命を落としている。
4、さらに、1年間に亡くなる人数(6000万人)のうち、およそ2人に1人は感染症や生活習慣病が原因で亡くなっている。
また、40秒に1人(年間80万人)が何らかの理由で自らの命を絶っている。
そして現在、三大感染症、生活習慣病、精神疾患、肥満など未病も含む不健康に陥っている人は、少なくとも世界人口の3分の1以上と推計できる。
5、現在、地球が1年間に生み出す資源量(バイオキャパシティ)は119億ghaであり、人類が1年間に消費する資源量(エコロジカル・フットプリント)は171億ghaである。
つまり、生物学的赤字である。
ちなみに、2017年は8月2日にこれがオーバーシュートしており、この日(Earth Overshoot Day)は年々前倒しされている。
そして、2020年は、8月22日がその日(一年分の予算を使い切った日)である。
毎年、元本(自然資本)に手をつける生活を繰り返しているため、利息となるバイオキャパシティーは減少傾向にある。
6、また、世界人口の92%が汚染された大気の下で暮らしており、健康被害のリスクを抱えている。
微小粒子状物質(PM2.5)を原因とする呼吸器疾患などで、毎年700万人が亡くなっている。
また、10人に3人(21億人)が安全な水を自宅で入手できず、そのうちの5人に2人(8億4400万人)は基本的な飲み水さえ入手できない。
他にも10人に6人(45億人)が安全に管理されたトイレを使うことができていない。
また、わたしたちの食べ物の95%は土壌に由来するが、世界の土壌の33%がすでに劣化している。
7、さらに、陸と海を合わせた世界平均地上気温は、1880年から2012年で0.85℃上昇。
最近30年の各10年間は、1850年以降のどの10年間よりも高温であり、2015年は1880年に観測が始まって以来、最も暑い1年となった。
また、IPCCによれば、今後100年で世界の平均気温は2.6~4.8℃上昇すると予測されている。
ちなみに、2017年の全世界のCO2の排出量は前年と比べて1.4%増えて325億トンに達しており、2000年と比べるとCO2排出量は100億トン増えたことになる。
以上が、いまの世界の要約です。
かなり単純明快に要約していますが、すべて世界的研究機関の2018年以降の公式発表および報告書に基づいています。
繰り返しとなりますが、まずは、こうした世界の現状を理解してから「世界を変えるべきなのか、別に今のままでよいのか」を考えてみると、自分の結論が出てくるはずです。
また、そうして出た結論は、世界の現状を何も知らないときに持っていた答えよりも、はるかに力強いものではないでしょうか。
さぁ、教育に携わるあなたは、どのように未来の世界を生きる子供たちの需要づくりをしましょうか?
それでは、また。
今日もありがとうございました。
*ちなみにこのメルマガは、プレミアム会員に送った2年前の記事であることを付け加えておきます。
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