
櫻田武です。
私は「自力解決」という言葉は使っていません。
なぜなら、「自力解決」だと、全員が自分で解決しないといけないというニュアンスが含まれているからです。
だから、「自力思考」という言葉を使っています。
約15年前に当時の教育専門監(スーパーティーチャー)と文科省の事業の委託を受け「にしせんスタンダード」の研究をしていた頃、
この自分で問題を考える「自力思考」の時間を5〜10分間は取らないとけない、と当時の指導主事から指導されたことを覚えています。
しかし、私は、特別支援教育の視点から自力思考の時間をもっと短くしたいと考えました。
発達障害のある子供たちに、分からない問題に対して10分間も座ったまま考えなさいなどということは、意味がないと考えたからです。
障害の特性や思考について、算数・数学の専門監に説明したところ、納得してくれました。
そこで、「自力思考は2分間」という新しいスタンダードをつくり、公開していきました。
つまりは、個人で解決できなくてもいいわけです。
その後の、学び合いで友達と解決できればいいというわけです。
分からない子供たちの声を取り上げ、何が分からないのか、どうして分からないのか、あるいはどうして正解にたどり着かないのかを学び合っていきます。
正解を取り上げて発表させて、「どうですか?」「いいです」で終わる授業ほどつまらない薄っぺらなものはありませんよね。
どんどん分からない子を取り上げてあげましょう。
それでは、また。
今日もありがとうございました。
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*櫻田の押し本
・論理だけでなく感性が必要とされる時代です。一読されることをお勧めします。面白いです。
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・これは、しばらく前から言われていることですが、学力向上に朝運動が大事ということです。
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